ふるさとおこしプロジェクト

×

NEWS

2023-11-01

第15回 ふるさとあっ晴れ認定品。
テーマは「未来へつなぐ人」。
岡山・備後エリアから選ばれた11件をご紹介。

コロナ禍でオンラインなどの技術の進化によって離れていても成立すると思われた未来。そんな中でも人と人とのつながりを信じ、ポジティブな未来を信じてきた⼈がいます。
地域の本質を捉え、伝統を引き継ぎ、課題に向き合い続けて新しいものやしくみを⽣み出し、ポジティブな未来へつないでいく。そんな未来志向の⼈々に光を当てました。

第15回 ふるさとあっ晴れ認定委員会は「未来へつなぐ人」をテーマとして開催。ノミネートされたのは11件。「あっ晴れ!大賞」には、「シェアアトリエ 海の校舎」「倉敷ノッティング」「サルナシ」「六島浜醸造所のクラフトビール」「矢掛柚べし」の5件が選ばれました。

第15回 ふるさとあっ晴れ認定品ラインアップ

シェアアトリエ 海の校舎

NPO法人 海の校舎 大島東小

1873年に創立され2018年3月に廃校となるまで多くの児童を見送ってきた笠岡市立大島東小学校。その校舎が2021年、クリエイターが集う「シェアアトリエ 海の校舎」として生まれ変わった。校舎は、木造1舎・木造2舎・RC造3舎・幼稚園舎の4棟から成り、懐かしさが漂うノスタルジックな校舎には2023年10月現在、16組のクリエイターが入居している。校舎では、地域に開いた場として、地元で活躍する作家などが集うマルシェなどのイベントを定期的に開催。ワークショップやオープンアトリエなどで賑わいを創出。入居するクリエイター自らが運営にも携わり、自治体や地元のまちづくり協議会とともに廃校の利活用や地域の活性化を行っている。

倉敷ノッティング

倉敷本染手織研究所

1953年に倉敷民藝館付属工藝研究所として、故外村吉之介により設立された倉敷本染手織研究所。全国から集まった研究生は1年間生活をともにしながら、手紡ぎと本染め、手織りの技術を学ぶ。日夜の暮らしの中でまじめに働く、健康でいばらない美しさを備えた染織に励む工人を育成する世界一小さなものづくりの学舎は、都市部からの入所希望者も多く、半世紀を越えた現在も研修生を迎え入れ続けている。ノッティングの名前の由来は、結ぶという意味の英語「knot」から。織り機に張った経糸(たていと)に、緯糸(よこいと)を結び、毛足を切り揃えて、各段の結び目をしっかり打ち込む工程を繰り返して作る椅子敷は、丈夫で堅実そのもの。長く大切に時代を超えて受け継いでいきたい逸品。

サルナシ

新庄村

サルナシは、マタタビ科マタタビ属のつる科の植物。キウイフルーツの近縁種とされている。2〜3センチの小ぶりな実は皮ごとそのまま食べることができ、味は、ほのかな酸味と甘みでやわらかな食感。ビタミンCが豊富で栄養価が高く、古来から天然の強壮剤としても愛用されてきたという。新庄村では、山中に自生していたサルナシを栽培品種として特産化するため、2001年に「新庄村サルナシ栽培研究会」を設立。2023年現在、18戸の農家が栽培に取り組んでいる。旬の時期が短く、生で味わえる果実はつぶれやすく市場に出回りにくいことから、主にジャムや果実酢などの加工品として販売している。

六島浜醸造所のクラフトビール

竹ノ実麦酒計画

笠岡諸島最南端の六島(むしま)にあるクラフトビールブルワリー「六島浜醸造所」。かつて六島に麦畑が広がっていたという話から、島の休耕地を開墾。麦を栽培してオリジナリティー溢れるビールの醸造に成功した。「六島麦のはじまり」は六島浜醸造所が最初に手がけたビールで、酵母由来の甘く複雑な香りと爽やか喉越しが楽しめる。「北木島オイスタースタウト」は、北木島産の牡蠣を使用した黒ビール。夕暮れ時に島民が酒を持参し火を焚べたドラム缶を囲んで集う六島のコミュニティーを表現した「六島ドラム缶会議」など、六島への想いが詰まった背景やストーリーを感じる地域色豊かで味わい深いクラフトビールが揃う。

矢掛柚べし

佐藤玉雲堂

旧山陽道の宿場町、矢掛町で天保元年(1831年)に創業した老舗和菓子店、佐藤玉雲堂。天璋院篤姫が薩摩から江戸に輿入れする際に「ゆべし」を購入した記録があり、現在も当時からほぼ変わらない製法で作り続けられている。「ゆべし」は日本各地でさまざまな味・形状があり、源平の時代につくり始めたともいわれている。佐藤玉雲堂の「柚べし」は、柚子と味噌の豊かな風味が特徴。「花柚子」は柚子の中でも希少な品種である多田錦を蜜煮にし、中に特製の柚子羊羹を流し詰めた、甘さとほろ苦さが合わさった逸品。

ひなせうみラボ

一般社団法人 みんなでびぜん

ひなせうみラボは、「日本の海洋文化と伝統を守る要」をコンセプトに、海洋教育・海洋体験・海洋研究を柱として、子どもから大人まで地域ぐるみで、海について「知る・学ぶ・体験する」ことができる施設。穏やかな気候と海に恵まれ、大小14の島々からなる瀬戸内海国立公園日生諸島は、1934年に日本で最初の国立公園として指定。美しく豊かな海を望む施設の広場では、マルシェなどのイベントやワークショップの開催や、バーベキューを楽しむことができる。ひなせうみラボでは地域のみんなで支える「里海づくり」を通して、豊かな資源を次世代へ受け継いでいる。

毎来寺

曹洞宗 板画山 毎来寺

岡山県真庭市にある曹洞宗の寺院「毎来寺(まいらいじ)」。廃寺となっていた寺の復興のため、1976年に岩垣正道(しょうどう)さんが28世住職として入山。写経の代わりに趣味の版画を襖に貼ったのがきっかけとなり、多くの参拝者が訪れるようになった。寺には襖絵や天井絵、掛軸など300点以上の版画を常時展示。黒と白の大胆なコントラストでデザインされたものや、色彩豊かに自由に表現されたものなど訪れる人々を圧倒している。現在では「版画寺」として、日本のみならず、ロンドンやニューヨーク、ペルーなどで個展を開催するほか、地元で活動する多様な団体とのコラボレーションが話題を呼び世界から注目を集める。

悠久 ~yu-kyu~

Orion no mitsuboshi -オリオンの三ツ星-

地元岡山の伝統素材、伝統工芸品、特産物が未来にも果て無く受け継がれてほしいとの願いをこめて、岡山市内でアクセサリーづくりを行う Orion no mitsuboshi(オリオンの三ツ星)。なかでも岡山の伝統素材と樹脂を組み合わせた「悠久 〜yu-kyu〜」シリーズは、岡山県産の三椏を原料にした横野和紙や神代和紙、西江邸のローハベンガラ、江戸時代に産地として栄えた吹屋のベンガラなど、地元岡山の伝統素材の魅力を生かしたシリーズ。アクセサリーづくりはまず素材を知るところから。現地に実際に足を運び伝統素材の製法や工程を学び、作り手の想いを聞き出し、アクセサリー販売時にその素材の背景も伝える取り組みを行っている。

おかやま育ちの柑橘シロップ

つむぐ株式会社

岡山県で本格的にレモン・ライムの栽培が始まったのが2005年頃。もっと岡山県産レモン・ライムを知っていただきたいという想いで、子どもから大人まで楽しめる商品づくりを目指して総社市にあるレッドライスカンパニーの協力のもとにシロップを開発。温暖で雨の少ない岡山県ならではの気候が生み出す香り高いレモンとライムは、炭酸水で割ってスカッシュにして飲むほか、かき氷のシロップとしても利用でき、レモンシロップは牛乳で割るとレアチーズーキのような味わいのドリンクが楽しめる。岡山県産では珍しいライムは、海外から輸入されたものに比べてやわらかな香りと味わいが特徴。

ひものやかんきち

株式会社 かん吉

瀬戸内海の豊かな海の幸に恵まれた晴れの国おかやまの地で、手づくりで干物をつくる「ひものやかんきち」。気候が温暖で穏やかな瀬戸内海は、おいしい魚の宝庫。毎朝水揚げされた旬の魚を仕入れ、丁寧に下処理した後、選び抜いた塩を使い、魚の種類、サイズ、季節などによって、漬け時間や干し時間を見極め、干物にしている。冷凍した原料や添加物を一切使用せず、2018年の創業以来、日本の干物文化の継承と、魚離れしている子どもたちに安心して美味しく食べることのできる魚の魅力を伝えいという想いで、試行錯誤を重ねながら日々干物作りに邁進している。

FRESH JUICE STAND「マルゴデリ」

マルゴデリ

自然の産物を食べ、有機的な人と人との繋がりを大切に、人間らしく感情豊かに生活することを、食文化を通して発信するマルゴデリ。フレッシュジュースは全て生の果物を使用し、水、牛乳などの自然な素材と、ミネラル豊富な種子島産の粗糖をのみを使用して丁寧に作られている。また、果物本来の美味しさを味わってもらうためジュースに加える水分もごく少量としているため、他では味わうことができない果物そのものの濃厚な果実感を楽しむことができる。時間とともに味が落ちてしまうことから、作り置きは一切せず、オーダー毎にジュースを作り最も美味しい状態で提供。作りたてのフレッシュな美味しさが味わえる。

  • Instagram
  • facebook
  • X

関連記事